冨田遼弥(鳴門)

強さと抜群の安定感を併せ持つ好左腕

鳴門(徳島)
冨田 遼弥(とみた りょうや)
投手/177センチ80キロ/左投左打
【こんな選手】
ゆったりとした始動からズバッ、ギュギュッと打者に隙を与えない見事な投げっぷりだ。強靭な下半身を生かし、軸のブレない安定感も際立っている。高校入学時から期待されながらも、幾つもの壁を越えてきた強さがあり、実に頼もしい。鋭い縦スライダーに加え、2年秋から投げ始めたチェンジアップが武器だが、シンプルにストレートとカーブで組み立てるセンスあふれる緩急にも要注目だ。

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【中学時代】
出身チーム:徳島藍住リトルシニア
主な成績:第11回少年硬式野球四国選手権大会3位など。

【1年秋】
徳島県大会(優勝)
:5月から体調を崩していたが、大会直前の9月から練習を開始したため、大会では少しずつ登板回数を増やしていった。
1回戦の板野戦では5回途中から3番手として登板し、0回1/3を投げ、試合を締めくくった(5回コールド)。2回戦の徳島商戦は両軍合わせて35安打が飛び交う乱打戦となったが、5番手として登板し、3回を投げ、被安打3、自責点0と好投が光った。準々決勝の小松島戦でも5回途中から3番手として登板し、0回1/3を投げ、試合を締めくくった(5回コールド)。準決勝の名西戦では5回から登板し、1回を投げ、被安打0、奪三振2、失点0。決勝の鳴門渦潮戦では6回から登板し、3回を投げ、被安打3、奪三振1、自責点1の好投で流れを作り、逆転の優勝に貢献した。
四国大会(ベスト4):初戦(2回戦)の高知中央戦では4回から登板し、3回2/3を投げ、被安打6、奪三振5、自責点1。準決勝の明徳義塾戦では6回二死から登板し、打者一人を抑えた。
【2年春】
徳島県大会(優勝):初戦(2回戦)の生光学園戦では先発し、6回を投げ、被安打3、失点0。一冬を越えて変化球の制球力が格段にアップした。準決勝の脇町戦で先発し、7回を投げ、被安打7、自責点1。(準々決勝、決勝は未登板)
四国大会(1回戦):1回戦の高知戦で先発し、7回を投げ、被安打3、奪三振1、四死球5、自責点2も2-3で惜敗。ちなみに相手の高知は5回から3年生の森木大智が登板し、最速150キロをマークするなど圧倒的な投球をみせた。
【2年夏】
徳島大会(準優勝)
:初戦(2回戦)の池田戦に先発し、6回を投げ、被安打8、失点4。4-6で敗れ、夏の県大会4連覇ならず。
【2年秋】
徳島県大会(優勝):初戦(2回戦)の城東戦に先発し、4回を投げ、被安打1、失点0。打っては公式戦初本塁打となる右越えの3点本塁打を含む2安打をマーク。準々決勝の徳島市立戦で先発し、4回を投げ、被安打3、失点0(5回コールド)。準決勝の池田戦でも先発し、被安打0、奪三振3、失点0。5回コールドで夏のリベンジを果たした。決勝の徳島商戦でも先発し、9回を投げ切り、被安打10、奪三振9、四死球3、自責点2。序盤制球に苦しむも粘りの投球で2失点完投勝利。
四国大会(準優勝):初戦(2回戦)の尽誠学園戦では変化球を多投し、打たせて取る投球で被安打8の完封。準決勝の明徳義塾戦では序盤、制球に苦しんだものの、後半は140キロ超のストレートが走り、延長11回、161球を投げ切り、被安打5、奪三振13で完投勝利を収めた。決勝の高知戦では8番中堅手(途中から左翼手)として先発出場。7回から登板し、2回を投げ、被安打2、自責点0。
同年秋の県大会4試合、四国大会3試合の計7試合で42回を投げ、被安打29、奪三振45、四死球14、自責点4、防御率0.86と抜群の安定感をみせた。
【3年春】
甲子園(1回戦)
:1回戦の大阪桐蔭戦で先発し、被安打8、奪三振8、四球1、自責点2(失点3)で完投も1-3で敗退。徳島県の新型コロナウイルス対策のため、大会前に他校との練習試合ができず、ぶっつけ本番となったが、好投が光った。

【最速142キロ】
142キロ(2年秋終了時点):2年秋、四国大会準決勝の明徳義塾戦で初回に最速142キロをマーク。
【変化球】
縦スライダー、チェンジアップ、カーブ
【その他】
50メートル走6秒6、遠投105メートル

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